「人が足りないのは分かっている。ただ、うちはあと何人まで採って大丈夫なのか」――中小企業の経営者から非常に多く受ける相談です。求人媒体を見ても、同業に聞いても、この問いの答えは出てきません。採れる人数は、求人票ではなく自社の損益計画の中にあるからです。本記事では、あと何人採用できるかを数字で出す手順と、採ってはいけないタイミング、採りすぎた会社で実際に起きることを、税理士の実務目線で解説します。

この記事の結論:あと何人採用できるかは、採用計画を損益計画に落とし込むことでしか出せません。見るべき数字は3つ。①その採用がPLと資金繰りに与える影響 ②一人増やすと粗利がいくら増えるか ③人件費を加味してもキャッシュフローが厳しくならないかです。ここで前提として押さえておきたいのは、新しく雇った社員が社長と同じだけの粗利を上げることは基本的に不可能だということ。多めに見積もって社長の1/2、通常は社長の1/3程度と置くのが現実的です(※塩谷の実務上の見立てであり、統計値ではありません)。そしていちばんまずいのは、焦って採ること・切羽詰まって採ることです。

「あと何人採れるか」に、社長ひとりでは答えが出ない

あと何人採用できるかを業績資料の前で考える中小企業の経営者
採用の可否を決めるのは求人媒体ではなく、自社の粗利と資金繰り

採用は、社長が一人で抱え込みやすいテーマの筆頭です。しかも「増やしたい」という気持ちと「大丈夫だろうか」という不安が同時に来るため、判断が止まりやすくなります。

求人を出す前に、人数の根拠がない

多くの会社で最初に起きるのは、人数の根拠を持たないまま募集を始めてしまうという順番の問題です。現場から「人が足りない」と声が上がる、社長も実感がある、だから求人を出す。ここまでは自然な流れに見えます。しかし「なぜ2人なのか」「なぜ今なのか」と問われると、明確に答えられないことがほとんどです。根拠が「現場がしんどそうだから」だけになっている状態です。そうなると、採用が成功したかどうかを後から判定できません。何人採れば足りるのかを決めていないので、採った後も「まだ足りない」が続きます。逆に言えば、人数に根拠がある会社は、採用がうまくいかなかったときに何を変えるべきかも見えています。人数を決めるという行為は、募集の作業ではなく経営判断です。

人が足りない痛みが、判断の起点になっている

次に多いのが、痛みの大きさで人数を決めてしまうパターンです。残業が続いている、退職者が出た、繁忙期が近い。こうした状況では「とにかく早く一人ほしい」という気持ちが先に立ちます。この判断が危ういのは、痛みの大きさと、会社が負担できる人件費の大きさが、まったく別の数字だからです。現場が限界であることと、その人を1年間雇い続ける原資があることは、直接つながっていません。ところが痛みが強いほど、この2つは頭の中で同じものとして扱われます。現場の限界は「採るべき理由」にはなりますが、「採れる根拠」にはなりません。この2つを分けて考えられるかどうかが、最初の分かれ道になります。

「採ってから考える」と、採った後に効いてくる

そして採用の難しさは、判断の結果が出るまでに時間がかかることにあります。給与は毎月出ていきますが、その人が戦力になるまでには数ヶ月から1年かかります。先に確実なコストが立ち、後から不確実な粗利が来るという構造です。しかも人は簡単には減らせません。設備投資であれば、状況が変われば売却や中止という選択肢がありますが、雇用にはそれがない。だからこそ、投資の中でもとりわけ慎重に数字を置く必要があります。ところが実務では、設備投資には稟議や試算をするのに、採用だけは「気合と勢い」で決めてしまう会社が少なくありません。金額で見れば、一人の採用は数年にわたる大型投資と変わらない重さを持っています。

原因は、採用を「募集の問題」として扱っていること

採用計画を損益計画に落として粗利と人件費の影響を確認する場面
採用は募集の問題ではなく、損益と資金繰りの問題として扱う

あと何人採れるかが分からない原因は、ほぼ1つに集約されます。採用が、損益計画とつながっていないことです。

採用計画が、損益計画とつながっていない

多くの会社では、採用計画と数字の計画が別々の場所にあります。採用計画は「いつまでに何人ほしいか」という現場の要望として存在し、損益計画は「今期いくら売っていくら残すか」という数字として存在する。この2つが同じ紙の上で交わっていないのです。しかし実際には、一人採用するという判断は、そのままPLの人件費を動かし、資金繰りを動かします。だから本来は、採用の話が出た時点で損益計画を開き、その人が入ることで利益がどう動くか、資金繰りがどう変わるかを見なければ判断できません。逆に、この2つをつなげた瞬間に、「あと何人採れるか」という問いは感覚の問題から計算の問題に変わります。答えが出ないのは、経営者の能力の問題ではなく、材料が並んでいないからです。

増えるのは、月々の給与だけではない

もう一つ見落とされやすいのが、増えるコストの範囲です。採用を検討するとき、多くの社長が頭に置くのは月給の金額です。しかし実際に増えるのは、給与に加えて、社会保険料の会社負担・賞与・採用にかかった費用・教育に費やす既存社員の時間です。とくに教育の時間は、金額として計上されないため見えにくいコストになります。教える側が現場の主力であるほど、その人の生産量が一時的に落ちるからです。さらに、上げた人件費をそのまま価格に転嫁できるとは限りません。経済産業省・中小企業庁の調査(2026年3月時点)では、労務費の価格転嫁率は50.0%にとどまっています。つまり増えた人件費のおよそ半分は、自社で負担しているのが実情です。だからこそ、増員の判断は「原資をどう作るか」という議論と切り離せません。

(出典)経済産業省・中小企業庁「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査の結果を公表します」/中小企業の労働生産性の動向は中小企業庁「中小企業白書」で、従業者数や付加価値の実態はe-Stat「中小企業実態基本調査」で確認できます。

「一人増えたら、いくら儲かるのか」を誰も計算していない

そして最も重要な数字が抜けています。その人が入ることで、会社の利益がどれだけ上下するのか――言い換えれば一人増やすと粗利がいくら増えるのかです。ここを置かないまま採用を決めると、増えるコストだけが確定し、増える粗利は「なんとなく増えるはず」のまま走り出します。ここで必ず前提にしておきたいことがあります。新しく雇った社員が、社長と同じだけの粗利を上げることは基本的に不可能です。多めに見積もって社長の1/2、通常は社長の1/3程度の粗利を、その人が苦労して稼ぐ。この水準で置いておくのが現実的です(※これは実務上の見立てであり、統計値ではありません)。社長と同じ生産性を前提に計画を組むと、ほぼ確実に計画は未達になります。低めに置いて達成するほうが、高く置いて外すよりはるかに健全です。

▶ 関連コラム:人を増やすか、単価を上げるか|判断の順番(そもそも増員が先か、単価を上げるのが先かという順番の話)

監修税理士 塩谷宣弘の見解

私が採用の相談を受けたときに必ず見るのは、その人が入ることで会社の利益がどれだけ上下するかです。つまり一人増やすと粗利がいくら増えるのか。ここで社長にお伝えしているのは、新しく雇った社員が社長と同じだけの粗利を上げることは基本的に不可能だということです。多めに見積もって社長の1/2、通常は社長の1/3の粗利を、その人が苦労して稼ぐ。私の実務上の見立てであって統計ではありませんが、この前提で計画を置くと、採用の判断はかなり現実的になります。安全ラインは、人件費だけを加味してもキャッシュフローが厳しくならない状態を保てるかどうかです。

✅ 自己診断:あなたの会社はいくつ当てはまりますか?

  • 今期あと何人採用するかを、数字の根拠なしに決めている
  • 採用計画を、損益計画や資金繰り表に落とし込んだことがない
  • 社員一人あたりの粗利がいくらかを把握していない
  • 採用の判断が「現場がしんどい」という理由から始まっている
  • 月給以外に増えるコスト(社会保険料・賞与・採用費・教育の時間)を積み上げていない
  • 求める人物像や採用条件を、文書にしていない
  • 人が入った後の教育計画が、採用を決める時点で存在しない

3つ以上当てはまる場合、採用が経営判断ではなく「現場対応」になっている可能性があります。

あと何人採れるかは、3つの数字で出す

採用計画の損益と資金繰りへの影響を試算表で確認する経営者と税理士
採用の可否は、PLと資金繰りの両方で確認する

手順そのものはシンプルです。採用計画を損益計画に落とし込む――これに尽きます。具体的には、次の3ステップで進めます。

  1. 採用計画を損益計画に落とし込む(PLへの影響と資金繰りへの影響を、社長と一緒に確認する)
  2. 一人増やすと粗利がいくら増えるかを置く(新人は社長の1/3、多くて1/2を目安に)
  3. キャッシュフローの安全ラインを確認する(人件費だけを加味しても資金繰りが厳しくならないか)

Step1:採用計画を損益計画に落とし込む

最初にやるのは、採用したい人数と時期を、そのまま損益計画の上に置くことです。4月に1人、10月にもう1人という計画であれば、その月から人件費が増える形で計画を組み替えます。ここで見るのは2つの影響です。1つはPLへの影響――利益がどこまで削られ、それでも黒字が残るのか。もう1つは資金繰りへの影響――毎月の支払いが増えたときに、預金残高がどう推移するのか。この2つは連動しているようで、実は別々に確認する必要があります。利益が残っていても資金が回らないことはあり得るからです。とくに賞与月と納税月が重なる時期は、人件費が増えた影響が一気に出ます。年間の資金繰りを月別で並べたときに、いちばん薄くなる月がどこかを見ておくことが重要です。

Step2:一人増やすと粗利がいくら増えるかを置く

次に、増員によって増える粗利を置きます。ここが判断の核心です。すでに述べたとおり、新人が社長と同じ粗利を稼ぐことはありません。多めに見積もって社長の1/2、通常は社長の1/3。この水準で置きます。既存社員の平均で置く方法もありますが、その場合も入社直後からその水準に届くわけではないため、戦力化までの期間を織り込んだ立ち上がりのカーブで考える必要があります。たとえば最初の3ヶ月はほぼゼロ、次の3ヶ月で半分、1年後に想定水準というように置いていくと、初年度に必要な持ち出しがはっきりします。ここで出てくる金額が、その採用に対する実質的な投資額です。採用にかかる費用そのもの(媒体費・紹介手数料など)も、この投資額に加えて考えます。

Step3:キャッシュフローの安全ラインを確認する

最後に安全ラインを確認します。基準は明確で、人件費だけを加味しても、キャッシュフローが厳しくならない状態を保てるかどうかです。ここで「増える粗利を織り込めば大丈夫」という置き方をしないことがポイントになります。粗利は計画どおりに増えないことがありますが、給与は確実に出ていくからです。だから安全ラインは、増える粗利をゼロと置いても資金が回るか、という厳しめの前提で確認します。この確認を通ったなら、その人数は採れる人数です。通らなければ、時期をずらすか、人数を減らすか、先に原資を作る手を打つ。この3択になります。「採れない」という結論ではなく、「いつなら採れるか」が出るのがこの計算の価値です。

▶ 関連コラム:労働分配率の目安|30〜50%の使い方(粗利のうち何割まで人件費に充てられるか、総枠の考え方)

実務ポイント|採ってはいけないタイミングと、採りすぎた後に起きること

新入社員の教育研修で共通認識をつくる中小企業の社内勉強会
採った後に必要になるのは、教育体制と「考え方」の共有

ここからは、数字の外側にある実務の話です。計算上は採れるという結論が出ても、採ってはいけないタイミングがあります。

焦って採る・切羽詰まって採るのが、いちばんまずい

採用してはいけないタイミングは明確です。焦って採ること、切羽詰まって採ることです。人手不足が限界に来ている状態で「とにかく人を入れる」と決めてしまうと、判断の基準が「来てくれる人かどうか」だけになります。その結果、自社に合わない人を迎えることになり、早期に辞める、あるいは既存社員との摩擦が生まれる。そして一度この失敗を経験すると、採用そのものがうまくいかなくなります。社内に「採ってもどうせ続かない」という空気が生まれ、次の採用にも影響するからです。採用は時間をかけるのが基本です。自社に合う人物は、そう簡単には見つかりません。だからこそ、一時の人手不足に対する解決策として採用を使わないこと。目の前の忙しさは、業務の割り振りや外注、優先順位の見直しで一時的にしのぐほうが、結果的に速いことが多いのです。

採用条件を、あらかじめ明確にしておく

焦らないために必要なのが、採用条件をあらかじめ明確にしておくことです。求める役割、必要な経験、譲れない価値観、給与の範囲。これを事前に文書にしておくと、応募が来たときにその場の印象ではなく基準で判断できます。逆に基準がないまま面接をすると、忙しい時期ほど「まあいいか」という判断に流れます。この基準は、採用が決まった後にも効いてきます。何を期待して採ったのかが明文化されているので、入社後の教育も、評価も、その基準を軸に組み立てられるからです。採用条件を決めるという作業は、募集のための準備ではなく、入った後の育成設計の出発点だと考えたほうが実態に合います。

採りすぎると、今度は「仕事が余る」

逆のケースにも触れておきます。採りすぎた会社で実際に起きるのは、仕事が余るという状態です。人がいるのに任せる仕事が足りない、あるいは仕事の切り分けができていないために手待ちが生まれる。ここから2つのことが必要になります。1つは教育体制を整えること。手が空いている時間を育成に充てられる会社と、放置してしまう会社では、半年後の戦力がまったく変わります。もう1つが見落とされがちですが重要で、個人のマインドが「全体マインド」に引っ張られないよう、考え方の研修を行うことです。人数が増えると、その会社全体の雰囲気が個人の働き方を規定するようになります。良い方向にも悪い方向にも働くため、何のためにこの仕事をするのかという共通認識を先に持ってもらう必要が出てきます。研修といっても難しいものではなく、「社会人1年目の教科書」のような共通認識を全員が持っている状態を作ること。これが、新人教育がいちばん楽になる理由です。

月次で何を議論しているか

私たちは顧問先と毎月、試算表を挟んで1時間ほど議論します。採用を検討している会社であれば、議題は決まっています。①採用計画を織り込んだ計画と実績がどれだけズレたか、②いま一人あたりの粗利がどう推移しているか、③このまま増員した場合、資金繰りがいちばん薄くなる月はどこか、の3点です。そのうえで、次の四半期に採用を進めるのか、時期をずらすのか、先に単価や粗利率の改善に手を付けるのかを決めます。採用の可否は、求人を出す直前ではなく、毎月の数字の積み重ねの中で決まっていきます。

監修税理士 塩谷宣弘の見解

採用してはいけないタイミングをよく聞かれますが、私の答えは決まっています。焦って採ること、切羽詰まって採ることです。採用は時間をかけるのが基本的なスタンスで、自社に合う人物がそう簡単に見つかることはありません。一時の人手不足に対して「とにかく人を入れよう」としてしまうと、採用そのものがうまくいかなくなります。だから採用条件をあらかじめ明確にしておく必要があるのです。急いで探し始めてから条件を考えるのでは、順番が逆になってしまいます。

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監修税理士 塩谷宣弘の見解

では採りすぎるとどうなるか。仕事が余ります。そうなると、まず教育体制を整える必要が出てきます。そしてもう一つ、私が大事だと考えているのが考え方の研修です。人数が増えると、個人のマインドが全体マインド、つまりその会社全員の雰囲気に引っ張られていきます。だから先に共通認識を持ってもらう必要があるのです。研修といっても、「社会人1年目の教科書」のような共通認識を全員が持っていること――これが新人教育がいちばん楽になる理由だと思っています。

▶ 関連コラム:中小企業の採用|採用コストの考え方と応募を集める方法(採れる人数が決まった後、どう募集するかの実務)

ここまでが、採用の可否を判断するうえでどの会社にも共通する考え方です。ここから先は、御社の粗利額と一人あたり粗利、現在の人員構成、そして月別の資金繰りが分からないと、「あと何人まで採れるのか」という具体的な人数は出せません。同じ年商でも、業種と原価構造、そして戦力化までにかかる期間によって、答えは大きく変わるためです。

採用人数に関するよくある質問

あと何人採用できるか、規模別の目安はありますか?

規模別の一律の目安はありません。同じ年商でも、粗利率と一人あたり粗利がまったく異なるためです。判断は自社の数字で行います。採用計画を損益計画に落とし込み、①PLへの影響 ②資金繰りへの影響 を確認したうえで、人件費だけを加味してもキャッシュフローが厳しくならないかという安全ラインで見てください。外部の平均値を探すより、自社の一人あたり粗利を出すほうが、はるかに早く答えに近づきます。

新しく入った社員は、どれくらいの粗利を稼げるものですか?

計画上は社長の1/3程度、多めに見積もっても社長の1/2と置くのが現実的です。新しく雇った社員が社長と同じだけの粗利を上げることは基本的に不可能だからです。※これは実務上の見立てであり、統計値ではありません。業種や職種によって差もあります。ただし、社長と同じ生産性を前提に計画を組むと、ほぼ確実に計画は未達になります。低めに置いて達成するほうが健全です。

人手が足りず現場が回っていません。それでも採用を待つべきですか?

現場の限界は「採るべき理由」にはなりますが、「採れる根拠」にはなりません。まず数字で安全ラインを確認してください。そのうえでいちばん避けたいのは、焦って採ること・切羽詰まって採ることです。急ぐと「来てくれる人かどうか」だけが基準になり、自社に合わない人を迎えることになります。目の前の忙しさは、業務の割り振りの見直しや外注で一時的にしのぎ、採用そのものには時間をかけるほうが、結果的に早く解決することが多いです。

採用にかけるコストは、どこまで見込んでおくべきですか?

月給だけでなく、社会保険料の会社負担・賞与・募集にかかる費用・教育に費やす既存社員の時間まで含めて積み上げてください。とくに教育の時間は金額として表れないため見落とされがちですが、教える側が主力であるほど、その人の生産量が一時的に落ちます。募集にかかる費用の相場観や、応募を集めるための実務については、採用コストを扱った別記事で詳しく解説しています。

採りすぎてしまった場合、どうすればいいですか?

採りすぎた会社で起きるのは仕事が余るという状態です。ここで必要になるのが2つあります。1つは教育体制を整えること。手が空いている時間を育成に充てられるかどうかで、半年後の戦力が変わります。もう1つは考え方の研修です。人数が増えると個人のマインドが会社全体の雰囲気に引っ張られるため、何のためにこの仕事をするのかという共通認識を先に持ってもらう必要があります。採りすぎは、教育で回収するという発想に切り替えるのが現実的です。

まとめ|人数は、求人票ではなく損益計画の中にある

採用計画が数字の裏付けを持ち成長する中小企業のチーム
採れる人数が分かると、採用は「不安」から「投資」に変わる

「今年あと何人採用できるか」という問いに、外の相場は答えをくれません。答えを出す方法はひとつで、採用計画を損益計画に落とし込むことです。PLへの影響と資金繰りへの影響を並べ、一人増やすと粗利がいくら増えるかを置き、人件費だけを加味してもキャッシュフローが厳しくならないという安全ラインで確認する。この3つで、採れる人数と採れる時期が出ます。

前提として置いておきたいのは、新人が社長と同じだけ稼ぐことはないということ。多めに見て社長の1/2、通常は1/3です。そして数字が「採れる」と言っていても、焦って採る・切羽詰まって採るのは避けてください。自社に合う人物はそう簡単には見つからないからこそ、採用条件を先に明確にし、時間をかけて探す。採りすぎた場合は、教育体制と考え方の共有で回収する。採用の可否は募集を始める瞬間ではなく、毎月の数字を見ている時間の中で決まります。

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監修者 Actvision税理士法人 代表社員税理士 塩谷宣弘

監修者

塩谷 宣弘(Actvision税理士法人 代表社員税理士)

28歳で税理士試験に合格。KPMG税理士法人にてM&Aタックスアドバイザリーグループに2年、インターナショナルコーポレートタックス部に2年在籍し、M&A税務と国際税務に従事。32歳でActvisionグループを創業し、銀行融資支援に特化して開業5年で従業員35名規模の税理士法人へと成長させる。融資支援歴12年。船井総合研究所の創業融資セミナーで講師を務めるほか、信用金庫の勉強会で創業融資の実態を講演。自社の組織課題と再建を経験し、マネジメント改革で離職率・組織力・営業力を回復させた実績を持つ。現在は「中小企業経営者の唯一無二のパートナーになる」を理念に、顧問先200社を支える税理士法人を母体として、2年で20社以上のコンサルティング契約・延べ70社の事業計画策定に携わり、理念経営・ビジネスモデル策定・経営管理・人事戦略・財務戦略を横断する中小企業特化のコンサルティングを提供している。(実績数値は2026年8月時点)

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最終更新:2026年9月