「右腕として頑張ってくれている幹部に、いくら払うのが妥当なのか」――中小企業の経営者から非常に多く寄せられる悩みです。相場を調べても答えが出ないのは、金額を決める前提である「役割」が定義されていないからです。本記事では、幹部の給与を決めるために先にやるべきこと、給与を上げる唯一の基準、そしてキャリアマップの作り方と実務上の禁じ手を、税理士の実務目線で解説します。

この記事の結論:幹部の給与を決めるために必ず必要なのはキャリアマップ――役職に応じた仕事の役割と期待する水準を明確にすることです。多くの中小企業では、これが不明確なまま「なんとなく頭にある期待」を、給料を上げることで実現しようとしています。そして給与を上げる基準はたった1つ。その役職に応じた役割を全うし、さらに次の役割を目指す準備・努力をしていることです。制度づくりのときに私たちが必ずお伝えしているのは、「この制度ができるまでの間、絶対に昇格をさせないでください」ということです。

幹部の給与を決められない本当の理由

幹部の給与をいくらにすべきか思案する中小企業の経営者
相場を調べても答えが出ないのは、比べるべき「役割」が定義されていないから

幹部の給与は、社長がもっとも悩み、もっとも一人で抱えやすいテーマです。しかも判断を先送りにしている間に、社内の不満が静かに溜まっていきます。

相場感で決めようとしても、答えが出ない

まず起きるのが、外の数字を探しに行くという行動です。同業の給与水準、求人票の提示額、知り合いの会社の役職手当。ところが集めるほど判断が難しくなります。理由は単純で、会社によって「部長」「マネージャー」という肩書が指している仕事の中身がまったく違うからです。ある会社の部長は数値責任を負い、人の採用と育成まで担っている。別の会社の部長は、実務のプレイヤーとして最も稼いでいる人に付けられた呼称にすぎない。この2つを同じ相場で比べても意味がありません。比べるべき対象が定義されていないまま相場を探しているのが、答えが出ない理由です。自社の人件費の総枠が業種の中でどのあたりに位置するのかは統計で確認できますが、個人にいくら払うかという問いは、統計では絶対に解けません

「もっと出してやりたい」という気持ちが、判断を止める

次に多いのが、社長の側の感情です。「あの人にはもっと出してやりたい」――長く支えてくれた幹部に対して、こう思うのは自然なことです。しかしこの気持ちだけで金額を動かすと、判断の基準が社長の心情になってしまいます。そうなると次に困るのは、その次の人の給与です。同じ理屈で「あの人にも出してやりたい」が続き、人件費の総額だけが先に膨らんでいきます。しかも本人の側から見ると、なぜ上がったのかが分かりません。上がった理由が説明できない昇給は、感謝を伝えたつもりでも、次の行動には結びつきません。お礼として渡すのか、役割に対して支払うのか。この2つは似て見えて、まったく別のものです。

一人だけ上げると、社内に不協和音が起きる

そして最も分かりやすい形で問題が表面化するのが、一人だけ大きく上げたときです。周囲から不満が出る、あるいは「なぜあの人だけ」という空気が生まれる。ここで押さえておきたいのは、この不協和音の意味です。一人だけ大きく上げて社内に不協和音が起きるのは、その人が役割を明確に果たしていないことの表れです。役割を全うしている人が上がったのであれば、周囲は納得します。納得が得られないということは、周囲から見て「その仕事をしている人」に見えていないということです。そしてこの状態は、社長のえこひいきとも受け取られます。本人にも周囲にも損な結果になるため、金額を動かす前に、役割の側を整える必要があります。

原因は「役割が定義されていない」ことにある

粗利と人件費の総枠を資料で確認する経営会議
払える総枠と、個人への配分。この2つは別の問題として扱う

幹部の給与が決まらない原因は、ほぼ1つに集約されます。役職に応じた仕事の役割と、期待する水準が明確になっていないことです。

「なんとなく頭にある期待」を、給料で実現しようとしている

多くの中小企業で実際に起きているのは、次のような構図です。社長の頭の中には「幹部にはこうあってほしい」という期待が確かにある。しかしそれが言葉になっていない。明文化されていないので本人に伝わらない。そこで「なんとなく頭にある期待」を、給料を上げることで実現しようとするのです。給与を上げれば、それに見合う働きをしてくれるはずだ、と。しかしこれは順番が逆です。本人は何を期待されているのかを知らないまま報酬が上がるので、これまでと同じ仕事の延長線上で、より高い給与を受け取る状態になります。そして数ヶ月後、社長の側に「上げたのに変わらない」という失望が残ります。期待は、給与ではなく言葉で伝えるしかありません。これは能力の問題でも意欲の問題でもなく、設計の問題です。

「払える総枠」の話と「個人への配分」の話が混ざっている

もう一つ整理しておきたいのが、2つの問いが混ざっている点です。①会社として人件費にいくらまで払えるのか(総枠) ②その中で個人にいくら配分するのか(配分)――この2つは、まったく別の問題です。総枠は、粗利と労働分配率から検討できます。粗利がいくらあり、そのうち何割を人件費に充てるのか。ここは数字で答えが出る領域です。一方、配分は数字だけでは決まりません。役割の定義が必要になります。総枠の議論をしないまま配分を決めると払えない金額を約束してしまい、配分の設計をしないまま総枠だけを見ると「人件費は増えたのに組織は変わらない」という結果になります。なお、コスト上昇分を価格に転嫁できているかどうかも、総枠を左右します。経済産業省・中小企業庁の調査(2026年3月時点)では、労務費の価格転嫁率は50.0%にとどまっており、上がった人件費の半分は自社が負担しているのが実情です。給与を上げる判断は、原資をどう作るかという議論と切り離せません。

(出典)経済産業省・中小企業庁「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査の結果を公表します」/業種別・規模別の人件費や利益の水準は財務省「法人企業統計調査」で確認できます。

▶ 関連コラム:労働分配率の目安|30〜50%の使い方(人件費の「払える総枠」を粗利から検討する方法)

監修税理士 塩谷宣弘の見解

給与設定に必ず必要なのはキャリアマップだと私は考えています。役職に応じた仕事の役割と、期待する水準を明確にすることです。多くの中小企業ではこれが不明確なまま、「なんとなく頭にある期待」を、給料を上げることで実現しようとしています。これが実際に非常に多く起きています。社長から「あの人にもっと出してやりたい」とご相談を受けたとき、私がお答えしているのは、その人の役割を明確にして、役割に応じた給与を上げましょうということです。そして役割に応じた仕事ができていないのであれば、なんとしても育てましょうと申し上げています。

✅ 自己診断:あなたの会社はいくつ当てはまりますか?

  • 役職ごとに「果たすべき役割」を書き出した資料がない
  • 幹部の給与を、同業の相場感や求人票の金額で判断しようとしている
  • 昇給の理由を、本人に言葉で説明できていない
  • 「もっと出してやりたい」という気持ちが判断の起点になっている
  • 一人だけ給与を上げたときに、社内から不満が出たことがある
  • 粗利に対して人件費が何割かを把握していない
  • 評価制度・キャリアマップがないまま、役職だけを付けたことがある

3つ以上当てはまる場合、給与が「役割への対価」ではなく「期待の先払い」になっている可能性があります。

給与を上げる基準は、たった1つしかない

幹部の役割と期待水準を議論する中小企業の経営会議
判断の対象は「人」ではなく「役割」。ここを分けると迷いが減る

役割が定義されていれば、給与を上げるかどうかの判断はきわめてシンプルになります。基準は1つだけです。

役割を全うし、さらに次の役割を目指す準備をしているか

給与を上げる基準は、その役職に応じた役割を全うし、さらに次の役割を目指す準備・努力をしていること――つまり次の段階に行く直前の状況にあるかどうかです。ここには2つの要素が入っています。1つは、いまの役職に求められる役割を果たしていること。もう1つは、次の役職に向けた準備が始まっていることです。前者だけでは、いまの給与に見合う仕事をしているという状態にとどまります。後者があると、次の水準の仕事を担える見込みが立つため、報酬を先に動かす合理性が出てきます。逆に言えば、いまの役割を果たしきれていない段階で給与を上げると、その人はいまの給与に対しても実力が足りない状態になり、本人にとっても厳しい立場になります。基準を1つに絞ると、社長の判断のブレがなくなり、本人にも説明ができるようになります。

判断は「人」ではなく「役割」に対して行う

この基準の効き目は、判断の対象が変わるところにあります。「この人にいくら払うか」ではなく「この役割にいくら払うか」という問いに置き換わるのです。前者は人物評価なので、社長の心情や個別の事情が入り込みます。後者は職務の定義なので、誰が担っても同じ答えになります。だから他の社員に説明できるようになり、不協和音が起きにくくなります。そして役割に対して払うという形にすると、給与を上げるという行為が「その役割を担ってほしい」という依頼になります。依頼であれば、本人の承諾を得る手順が自然に入ります。承諾を得た昇給は、期待が伝わっているので行動に結びつきます。ここが、感謝として渡す昇給との決定的な違いです。

役割に届いていないなら、なんとしても育てる

では、役割を果たしきれていない場合はどうするか。答えは、給与を据え置いて終わりではありません。その仕事を達成できるように育てるのが会社の責任であり、社長の仕事です。役割が明確になった結果、「この人はまだそこに届いていない」と分かることは珍しくありません。しかしそれは本人の能力の問題である前に、会社がその社員を教育してこなかった証拠でもあります。何を期待されているのかを伝えず、育成の機会も設けないまま年数が経ち、役職だけが先に付いていた――こういう構造になっていることが多いのです。だから打つ手は、評価を下げることではなく、足りていない役割を指導することです。役割を定義する目的は、人を選別することではなく、育てる的を決めることにあります。

▶ 関連コラム:目標設定で部署と個人を連動|スキルマップ運用術(定めた役割を、部署目標と個人目標に落とし込む方法)

実務ポイント|キャリアマップの作り方と、制度ができるまでの禁じ手

役割と期待水準を本人に伝える上司と社員の面談
制度は作るだけでは動かない。役割を伝え、承諾を得る手順まで含めて設計する

ここからは、実際にキャリアマップを作るときの手順と、現場で必ずお伝えしている注意点を具体的に示します。作成期間は、おおむね半年が目安です。

  1. 職位を下から並べる(アルバイト → 正社員 → リーダー → マネージャー → 役員 → 社長)
  2. それぞれの職位で果たすべき役割を明確に書き出す
  3. 期待水準は「社長が気になっている部分」を集約して作る(誰に解決してもらうかを割り当てる)
  4. 制度が完成するまで、昇格をさせない
  5. 完成後、役割を伝え → やってほしい意味を伝え → 本人の快諾を得てから昇格させる

手順1:職位を下から並べ、役割を書き出す

最初にやるのは、職位を下から順に並べることです。アルバイト、正社員、正社員の中でのリーダー、マネージャー、役員、社長。この並びを作ったうえで、それぞれの職位で果たすべき役割を明確に書き出していきます。たとえばリーダー職であれば、「メンバーの活躍のために何を指導するか」「動機付けをどう行うか」「定期的な面談をどう回すか」「指導の方向性と動機付けの技術をどう磨くか」といった期待すべき役割を明文化するということです。ここで大切なのは、抽象的な心構えではなく、その職位の人が何をする人なのかが分かる粒度で書くことです。書き出してみると、いまの役職名がどれだけ曖昧に使われていたかが見えてきます。この作業自体が、社長にとって組織を再設計する時間になります。

手順2:期待水準は「社長が気になっている部分」から作る

次に決めるのが、役職ごとの期待水準です。ここには実務上のコツがあります。いきなり役職から考えると難しいので、順番を変えます。社長がいま気になっている部分を集約し、それを誰に解決してもらうかを割り当てていくのです。「現場の段取りが毎回バタバタする」「若手のフォローが誰もできていない」「見積りの精度が人によって違う」――こうしたフラストレーションを、まず言葉にします。そのうえで、それはリーダーの仕事なのか、マネージャーの仕事なのかを割り当てていくと、役職ごとの期待基準が自然に明確になります。つまり、いま実在する役職と、その役職に対するフラストレーションを明文化し、それを役割として埋めていくという進め方です。理想の組織図から降りてくるのではなく、いまの困りごとから積み上げるほうが、実際に機能する制度になります。

禁じ手:制度ができるまで、絶対に昇格させない

制度づくりを支援するとき、私たちが必ずお伝えしていることが1つあります。「この制度ができるまでの間、絶対に昇格をさせないでください」ということです。理由は明確です。制度が出来上がると、ほとんどの会社で「その役割以下の仕事しかしていない」という状態が見つかります。先に昇格させてしまうと、あとで不足が分かっても元に戻せません。そして先行して昇格させるときの理由は、たいてい「社長が上げたくて上げている」であり、本人は受け身です。ここがかなり厳しいところで、これを繰り返すと役職だけが上がり、従業員教育をしないまま「それは私の仕事なんですか」と言われる状態が生まれます。だから、制度を作り → 役割を伝え → やってほしいという意味を伝え → 本人の快諾を得てから行います。この手順を飛ばすと「そんなことは聞いていない」というミスマッチになり、社内に禍根が残ります。

「実際の役職は1〜2ランク下」だと分かったときの扱い方

制度が完成すると、多くの会社で厳しい現実が見えます。キャリアマップを作った会社では、実際の役職は1〜2ランク下だったというケースが多いのです。ここでの扱い方が、制度が生きるか死ぬかを分けます。単純に評価を見直す(下げる)のではありません。その結果は、会社がその社員を教育してこなかった証拠でもあるからです。実務としては、1年〜1年半ほどの猶予期間を置きます。まず現時点の評価をきちんと伝える。そのうえで足りていない役割を指導し、その期間内に埋めてもらうようにお伝えすることが非常に大事です。私たちは制度づくりを支援する際、職位ごとの役割を書き出す作業を社長とご一緒に進め、おおむね半年かけて形にします。そして月次では試算表を挟んで、粗利と人件費の推移が計画とどれだけズレているか、次の四半期でどの役割を誰に担ってもらうかを1時間ほど議論しています。制度は作って終わりではなく、毎月の数字と一緒に動かすものだと考えています。

▶ 関連コラム:マネージャーが育たない理由|中小企業のマネジメント教育(役割を定めた次に必要になる、育成の設計)

監修税理士 塩谷宣弘の見解

制度づくりのとき、私が必ずお伝えしていることがあります。「この制度ができるまでの間、絶対に昇格をさせないでくれ」ということです。制度が出来上がると、ほとんどの会社で「その役割以下の仕事しかしていない」状態が見つかります。先に昇格させてしまうと、あとで不足が分かっても元に戻せません。そして、その昇格の理由はたいてい「社長が上げたくて上げている」で、本人は受け身です。ここがかなり厳しいところです。繰り返すと役職だけが上がり、教育をしないまま「それは私の仕事なんですか」となってしまいます。だから、制度を作り、役割を伝え、やってほしいという意味を伝え、本人の快諾を得てから行ってください。

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監修税理士 塩谷宣弘の見解

給与制度・キャリアマップを作った結果、多くの会社で判明するのは、求めている役割を果たせておらず、努力が必要な状態だということです。ここで私がお伝えしているのは、落ち込む必要はまったくないということです。期待水準に届いていないという結果は、会社がその社員を教育してこなかった証拠でもあります。そしてその仕事を達成できるように育てるのが、会社の責任であり社長の仕事です。だから私たちは、評価を下げる話ではなく、1年〜1年半の猶予を置いて、いまの評価をきちんと伝え、足りない役割を指導して埋めていただく形をお勧めしています。

ここまでが、幹部の給与を決めるうえでどの会社にも共通する考え方です。ここから先は、御社の粗利額と労働分配率、そして現在の人員構成と役職の実態が分からないと、「その幹部にいくらまで払えるのか」という具体的な金額は出せません。同じ年商でも、業種と原価構造、そして誰がどの役割を担っているかによって、答えは大きく変わるためです。

幹部の給与に関するよくある質問

幹部の給与は、同業の相場を参考にすればいいのでしょうか?

総枠の目安としては参考になりますが、個人の金額を決める根拠にはなりません。会社によって「部長」「マネージャー」が指す仕事の中身がまったく違うため、肩書だけを揃えて比べても意味がないからです。先に役職ごとの役割と期待水準を定義し、そのうえで自社の粗利と労働分配率から払える総枠を確認する、という順番で検討してください。

キャリアマップを作るのに、どれくらいかかりますか?

おおむね半年が目安です。職位を下から並べ、それぞれの役割を書き出し、期待水準を決めていく作業には、社長自身が関わる時間が必要になります。期待水準は「社長がいま気になっている部分」を集約し、それを誰に解決してもらうかを割り当てていくと決めやすくなります。いきなり役職から考えると難しいため、現状のフラストレーションから積み上げるのが現実的です。

制度ができるまで昇格させない、というのは厳しすぎませんか?

制度が完成すると、ほとんどの会社で「その役割以下の仕事しかしていない」という状態が見つかります。先に昇格させてしまうと、あとで不足が分かっても元に戻せません。役職だけが上がって教育が伴わないと、本人にとっても苦しい状況になります。数ヶ月待つことで、役割を伝え、意味を伝え、本人の快諾を得てから昇格させられるようになります。結果として、本人にとっても納得のいく形になります。

制度を作ったら、社員が期待水準に届いていないと分かりました。どうすべきですか?

キャリアマップを作った会社では、実際の役職が1〜2ランク下だったというケースが多く見られます。単純に評価を下げるのではありません。その結果は、会社がその社員を教育してこなかった証拠でもあります。実務としては1年〜1年半の猶予期間を置き、まず現時点の評価をきちんと伝え、そのうえで足りていない役割を指導し、その期間内に埋めてもらうようお伝えすることが大切です。

役員報酬と幹部の給与は、同じ考え方で決めていいですか?

役割から逆算するという考え方は共通しますが、役員報酬は会社に残す利益や税務上の取扱いという別の制約が加わります。期中の変更に制限があるなど、従業員給与とは扱いが異なる部分があるため、金額を動かす前に確認が必要です。※役員報酬の変更時期や取扱いの詳細は、担当税理士にご相談ください。

まとめ|金額を決める前に、役割を決める

役割が明確になり成果を共有する中小企業の幹部チーム
役割が定義されると、昇給は「感謝」ではなく「依頼」になる

幹部にいくら払うかという問いに、相場だけでは答えが出ません。必要なのはキャリアマップ――役職に応じた仕事の役割と期待する水準を明確にすることです。これがないまま給与を動かすと、「なんとなく頭にある期待」を給料で実現しようとする状態になり、上げたのに変わらないという結果に終わります。

給与を上げる基準はたった1つ。役割を全うし、さらに次の役割を目指す準備をしていることです。作成期間はおおむね半年。制度ができるまでは昇格させず、完成後は役割を伝え、意味を伝え、本人の快諾を得てから動かす。そして期待水準に届いていない社員がいたら、1年〜1年半の猶予を置いて育てる。金額の議論に見えて、これは組織を設計し直す仕事です。

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監修者 Actvision税理士法人 代表社員税理士 塩谷宣弘

監修者

塩谷 宣弘(Actvision税理士法人 代表社員税理士)

28歳で税理士試験に合格。KPMG税理士法人にてM&Aタックスアドバイザリーグループに2年、インターナショナルコーポレートタックス部に2年在籍し、M&A税務と国際税務に従事。32歳でActvisionグループを創業し、銀行融資支援に特化して開業5年で従業員35名規模の税理士法人へと成長させる。融資支援歴12年。船井総合研究所の創業融資セミナーで講師を務めるほか、信用金庫の勉強会で創業融資の実態を講演。自社の組織課題と再建を経験し、マネジメント改革で離職率・組織力・営業力を回復させた実績を持つ。現在は「中小企業経営者の唯一無二のパートナーになる」を理念に、顧問先200社を支える税理士法人を母体として、2年で20社以上のコンサルティング契約・延べ70社の事業計画策定に携わり、理念経営・ビジネスモデル策定・経営管理・人事戦略・財務戦略を横断する中小企業特化のコンサルティングを提供している。(実績数値は2026年8月時点)

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最終更新:2026年9月